久し振りに昔のコミックの断捨離。
巨匠、石森章太郎先生の「リュウの道」です。
参考リンク:
リュウの道 - Wikipedia
石森先生と言えば個人的には何と言ってもキカイダーが好きでした。
不完全な良心回路を持つが為に人間よりも人間らしい「心」を持つアンドロイド・・・
漫画版では後日談として「兄弟」を全て失ったジローが洗脳され、風田サブロウ(イナズマン)と対決!
その後の物語も読んで見たかったが、石森先生は1998年にお亡くなりになっています。
もう、20年も経ったのか。
さて、「リュウの道」では長いコールドスリープから目覚めると、壊滅的な地球環境の変化で人類文明は崩壊・・・
以前御紹介した「エデンの戦士」と同じようなシチュエーションです。
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本作品は少年マガジンに1969年連載開始されましたが、当時は米ソ冷戦真っただ中。
いずれ人類は核戦争で自滅するだろう・・・と、言うのが大多数の人類の共通認識だったのではないかと思います。
主人公「リュウ」は2020年に16歳で、シリウス第5惑星へ向かう日本製の恒星間用宇宙船に密航するとう設定なので、2018年の現在では14歳で中学生のはず。
石森先生が執筆当時に思い浮かべていた50年後の日本、車はプロペラも羽も無いのに空を飛んでいますねぇ。
リュウは密航が発覚して恒星間旅行中強制的にコールドスリープされ、更に亜光速で飛行した宇宙船の内部にいた事で自分が生まれた時代の遥か未来で目覚める事になります。
富士山は噴火していて、関東平野は密林地帯。
猿人や歩き回る食肉植物(ハイエナツリー)が跋扈する危険な場所になっています。
人類は既に地球の覇者では無い・・・
核戦争の影響で生まれた新種の動物や人間のミュータントなどと生きる為の戦いを始める事になります。
上記Wikiを見るとリュウ三部作の第1部という設定のようですが、石森先生の他の作品と比較するとマイナーな作品ではないかと思います。
「番長惑星」は読んだ気がするんですが、詳細が思い出せない・・・
以前御紹介した「エデンの戦士」のテーマは自然との調和ではないかとおもっていますが、「リュウの道」では更に大きな宇宙や神との関係が示唆されます。
ガイア理論が提唱されたのが1960年代という事なので、石森先生も影響を受けていたのかも知れません。
参考リンク:
ガイア理論 - Wikipedia
作品の最後には神との接触が描かれています。
この時期石森先生はサイボーグ009でも「天使編」を描かれていましたが、連載途中で突然休載!
神様を描くのは難しいんでしょうねぇ・・・
009と比較するとリュウの道では綺麗に話が収束しています。
さて、名残惜しいが処分するか。
ちなみにこれまで御紹介したコミックスでは、先日御紹介した「エデンの戦士」以外に
のように暴力の蔓延した破滅的未来を描いた物があります。
次回はこの手のコミックスで一番好きな作品を紹介させて頂く予定。