ＲＯＤ＆ＲＵＮ

私がその昔勤めていた会社はスーパーブラック企業でした。

繁忙期には数ヶ月に渡って地方出張し、土日も休日出勤して1日も休む事無く連日深夜迄残業。

まあ、溜まった代休使ってシーズンオフに長期キャンプツーリング出来たから個人的には良い思い出も有るのだが、今考えるともっと早く辞めれば良かったかな？

当時、ある同僚は突然半年の海外出張を命じられ、帰宅したら押入れの布団からキノコが生えていたらしい。

その昔、押入れのパンツからキノコが生える漫画があったね。

松本零士先生が先日星の海に旅立たれた。

昔のコミックは殆ど処分してしまったのだが松本作品が1冊だけ残っていました。

ザ・コックピット3復讐を埋めた山。



個人的には松本先生の戦場物が好きでした。

第二次世界大戦の短編集です。



この小冊子の中では四次元戦線が味わい深い。



鬱蒼と茂った熱帯のジャンルで喉の渇きに苦しむ日本、アメリカ、イギリス兵が三つ巴になって小さな泉の水を奪い合うお話です。

各国の正式小銃の特徴描写が細かい。

日本の99式とイギリスのエンフィールドはボルトアクションで、接近戦ではGIの持っているオートマチック8連発のガーランドが絶対有利なのですが・・・

道具の優劣とは何か？

戦争の武器と言う、究極の実用品と言うべき小銃がカタログスペックの優劣だけでは実戦では意味を成さない。

ましてや趣味の道具である釣具やキャンプ道具にカタログスペックで優劣を付けるなんて全く無意味だと思うのですが、世間では使った事も無い道具の優劣を騙るSNS情報が横行しています。

物語の最終ページであっ！と、言って終わりになるのですが、実に松本先生らしい作品です。

故人の御冥福をお祈り致します。

合掌。