2012年07月21日
ラウス特選○は マキリ
ここ数回、肥後守を取り上げました。
関連記事リンク:別打 御釼 登録商標 肥後守
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今回は大型の和式刃物。

マキリです。

一般的にマキリと言うと、秋田県辺りで熊撃ちをするマタギの方々が使用する、刃先の鋭いナタを思い浮かべる方が多いと思います。
こいつは狩猟用では無く、海で漁師の方々が使う物。

漁師マキリ、なんて呼ばれる事もあるようです。
購入したのは20年位昔の事。
羅臼の港でふと立ち寄った金物屋さんに数種類が並んでいました。
こいつは一番大型の物で、6寸と言う奴ですな。
全長32cm、刃長18cm、刃厚は4mm。

鞘は木製ですが、これより小型の物は茶色いプラスチックの鞘が付属していました。
後年買い足したりして、数本持っていたのですが知人に譲ったりしたので残っている最期の一本。
価格は1000円位ではなかったかと記憶しています。
安物なので切れ味なんかは期待していなかったのですが、流石にプロ漁師の方々の愛用品。
吊るしでも凄みのある切れ味にビックリ。

当時使っていたバックのフォールディングハンターより、明らかに切れる。
関連記事リンク:バック フォールディングハンター
夏の知床だとカラフトマス釣りをして、キャンプ場で解体する訳ですが、実に使い易い。
鋭い切っ先で腹を裂く。
片刃なので骨に沿って身をそぎ落とすのに具合が良い。
固い根魚の骨も簡単に切断。
北海道では水産加工業者の方々も愛用されているようです。
北海道だけでは無く、日本各地で漁師の方々が殆ど同形状のマキリを使われている模様。
それにしても錆が酷い・・・
北海道で使った後、沖縄の八重山地方へのツーリングに持って行き、長期滞在していた与那国や西表島で毎日釣った魚を捌いていたのでタップリ塩気を吸っている・・・仕方が無いですな。
刃の表は黒肌が残っています。

裏面は赤錆だらけ・・・若干凹むように削られています。

『裏すき』と呼ばれる構造ですな。
和式刃物ならではの簡略に砥げる工夫。
切った食材が刃に貼り付かなくなる効果もあるようです。
『○は』の刻印が入っています。

鞘はまな板代わりに使用したので刃の跡が残っている。

合わせ目が開いてしまったので配線バンドで縛ってあります。
鞘の底の部分も通しで穴が開いていて通気性が良くなっていますが、水切れを良くして錆び難くする工夫でしょう。

鞘はベルトで吊れるようになっていて、柄の部分をスナップで固定できるようになっている。

こいつも大分劣化しているなぁ・・・

このまま朽ち果てさせては勿体無い・・・再生してみるか。
まずは目釘を抜いて・・・

思いっ切り錆ていて、握りを削らないと外せなかった。

握りをプラハンマーで叩いて刃を抜く。

案の定、握りの中も錆でやられている・・・

握り自体は錆が付いているが、腐ってはいないようだ・・・
さて、次回は錆落としと錆止め作業をしてみます。
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今回は大型の和式刃物。
マキリです。
一般的にマキリと言うと、秋田県辺りで熊撃ちをするマタギの方々が使用する、刃先の鋭いナタを思い浮かべる方が多いと思います。
こいつは狩猟用では無く、海で漁師の方々が使う物。
漁師マキリ、なんて呼ばれる事もあるようです。
購入したのは20年位昔の事。
羅臼の港でふと立ち寄った金物屋さんに数種類が並んでいました。
こいつは一番大型の物で、6寸と言う奴ですな。
全長32cm、刃長18cm、刃厚は4mm。
鞘は木製ですが、これより小型の物は茶色いプラスチックの鞘が付属していました。
後年買い足したりして、数本持っていたのですが知人に譲ったりしたので残っている最期の一本。
価格は1000円位ではなかったかと記憶しています。
安物なので切れ味なんかは期待していなかったのですが、流石にプロ漁師の方々の愛用品。
吊るしでも凄みのある切れ味にビックリ。
当時使っていたバックのフォールディングハンターより、明らかに切れる。
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夏の知床だとカラフトマス釣りをして、キャンプ場で解体する訳ですが、実に使い易い。
鋭い切っ先で腹を裂く。
片刃なので骨に沿って身をそぎ落とすのに具合が良い。
固い根魚の骨も簡単に切断。
北海道では水産加工業者の方々も愛用されているようです。
北海道だけでは無く、日本各地で漁師の方々が殆ど同形状のマキリを使われている模様。
それにしても錆が酷い・・・
北海道で使った後、沖縄の八重山地方へのツーリングに持って行き、長期滞在していた与那国や西表島で毎日釣った魚を捌いていたのでタップリ塩気を吸っている・・・仕方が無いですな。
刃の表は黒肌が残っています。
裏面は赤錆だらけ・・・若干凹むように削られています。
『裏すき』と呼ばれる構造ですな。
和式刃物ならではの簡略に砥げる工夫。
切った食材が刃に貼り付かなくなる効果もあるようです。
『○は』の刻印が入っています。
鞘はまな板代わりに使用したので刃の跡が残っている。
合わせ目が開いてしまったので配線バンドで縛ってあります。
鞘の底の部分も通しで穴が開いていて通気性が良くなっていますが、水切れを良くして錆び難くする工夫でしょう。
鞘はベルトで吊れるようになっていて、柄の部分をスナップで固定できるようになっている。
こいつも大分劣化しているなぁ・・・
このまま朽ち果てさせては勿体無い・・・再生してみるか。
まずは目釘を抜いて・・・
思いっ切り錆ていて、握りを削らないと外せなかった。
握りをプラハンマーで叩いて刃を抜く。
案の定、握りの中も錆でやられている・・・
握り自体は錆が付いているが、腐ってはいないようだ・・・
さて、次回は錆落としと錆止め作業をしてみます。
Posted by KAZU@ at 10:10│Comments(2)
│キャンプ:食
この記事へのコメント
こんばんは、また、はじめまして
興味深く「マキリ包丁」の記事を拝読させていただきました。
何人かの方のブログ記事から、羅臼の金物屋さんで購入した「マキリ」のことが書かれておりました。
もちろんお手入れはその都度おやりになっていたでしょうが、20年も経過してまだすごく切れそうですし、値段の格安さには驚きを感じます。もちろん価格については値上がりしているでしょう。
農家の方たちにとって鎌は必需品であったように、たぶんマキリは漁師さんたちにとって鎌と同じように全国的に使われているのでしょうね。
ちょっと調べてみたいですね。
また、記事を楽しみにしております。
興味深く「マキリ包丁」の記事を拝読させていただきました。
何人かの方のブログ記事から、羅臼の金物屋さんで購入した「マキリ」のことが書かれておりました。
もちろんお手入れはその都度おやりになっていたでしょうが、20年も経過してまだすごく切れそうですし、値段の格安さには驚きを感じます。もちろん価格については値上がりしているでしょう。
農家の方たちにとって鎌は必需品であったように、たぶんマキリは漁師さんたちにとって鎌と同じように全国的に使われているのでしょうね。
ちょっと調べてみたいですね。
また、記事を楽しみにしております。
Posted by Sabu at 2012年08月12日 22:13
Sabuさん、こんにちは。
この記事をUPした時に調べたところ、日本各地で同じデザインの物が使われているようです。
漁師の方々が交流するうちに、全国各地に広がっていったのではないかと推察されます。
地方に寄り、細かな違い等調べて見ると面白いかも知れません。
コメント、ありがとうございました。
この記事をUPした時に調べたところ、日本各地で同じデザインの物が使われているようです。
漁師の方々が交流するうちに、全国各地に広がっていったのではないかと推察されます。
地方に寄り、細かな違い等調べて見ると面白いかも知れません。
コメント、ありがとうございました。
Posted by KAZU@
at 2012年08月12日 23:28

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